SYSTEM OVERVIEW
SYSTEM OVERVIEW

勤怠管理システム打刻を入れるだけで
複雑な勤務も自動で正確に集計

中抜け・日跨ぎ・変形労働時間制・シフト勤務のような複雑な勤務でも、打刻を取り込むだけで自動で正確に集計することができます。
なぜなら、勤務を1分ずつに切り分け、その1分が深夜なのか時間外なのか休日なのかを判定した上で、日・週・月へ積み上げていく仕組みだからです。
本書はまずその仕組みを示し、そのあとイレギュラーな勤務を集めた事業所の1か月を月 → 週 → 日 → 打刻の順に実機の画面で追います。

記載の事業所名・氏名はすべて架空のサンプルデータです
OVERVIEW
なぜ自動で集計できるのか

打刻から集計までが一本道

多くのシステムで手作業が残るのは、「集計してから直す」作りだからです。このシステムは順番が逆で、 打刻を先に1分ごとの記録へ整えてから集計します。整える段階でひとつひとつの1分に理由が付くので、 あとから合計を直す必要が生まれません。

01打刻から集計までの一本道

人が関わるのは入口の打刻と最後の「確認する → 確定する」だけです。あいだはすべてシステムが進めます。

INPUT打刻

打刻機のファイルや他システムから受け取ります。誤りは元を残したまま修正します。

AUTO勤務を区切る

出勤・退勤・休憩の順に読み、労働日ごとに区切ります。日付が変わっても労働日は始業した日のままです。中抜けは同じ日の勤務として扱います。

AUTO1分ごとに理由を付ける

働いた時間を1分に刻み、22時・0時・5時・所定の終わり・法定8時間の境目で分けます。1分ごとに深夜か・休日か・割増の区分と率・その理由が付きます。

AUTO日・週・月へ積む

労働日で束ねて日次、週の起算日で束ねて週次、社員と事業所の月へ。週40時間超や法定休日の確保は週の段で決まります。

CHECK確認して確定

36協定・連勤・勤務間インターバル・改善基準告示と照らし合わせ、根拠となる条文つきで違反・警告を残します。人は確認して確定するだけです。

■ 人が関わる■ システムが自動で進める

021分ごとに理由が付く、とはこういうこと

下は実際にシステムに残っている記録です。夜22時に出勤して翌朝7時に退勤した日が、どう刻まれるかを見ます。

D002 日跨 花子 / 労働日 2026/10/05(22:00 出勤 → 翌 07:00 退勤)
深夜0時を跨いでも「翌日の勤務」に化けない
10/05 22:00 → 10/06 00:00所定内・深夜暦日 10/05+25%
10/06 00:00 → 10/06 02:00所定内・深夜暦日は 10/06 に変わる+25%
10/06 03:00 → 10/06 05:00所定内・深夜休憩明け+25%
10/06 05:00 → 10/06 07:00所定内深夜帯を抜けた—
労働日は 10/05 のまま、暦日だけが 10/06 に変わっています。深夜の割増は日付ではなく時刻(22:00〜05:00)で切れるので、05:00 を境に記録が分かれ、割増も外れます。 休憩の1時間は最初から除かれているので、実労働 8:00・うち深夜 6:00 が合計として出ます。
D005 法休 三郎 / 労働日 2026/10/04(日曜 20:00 出勤 → 翌 02:00 退勤)
法定休日の深夜は、足し算ではなく1分そのものに 60% が付く
10/04 20:00 → 10/04 22:00法定休日労働労基法35条/37条+35%
10/04 22:00 → 10/05 00:00法定休日労働・深夜35% と 25% が同時に当たる+60%
10/05 00:00 → 10/05 02:00法定内残業暦日が平日に変わる+25%
日曜24時を跨いだ瞬間に「法定休日」から「平日」へ切り替わり、同じ勤務の中で割増の区分が変わっていくことを1行ずつ追えます。休日労働と休日深夜労働が別々の合計として出るのはこのためです。

03ルールを当てて、7つの項目が決まる

どの1分がどの項目になるかは、事業所の設定と雇用契約が決めます。プログラムの中に数字を埋め込んでいないので、事業所ごと・契約ごとにルールが違っても同じ道を通ります。

ルール(設定値) 勤務分割しきい分 労働日帰属方式 労働時間制 日枠判定方式 深夜開始時刻 深夜終了時刻 法定休日特定方式 所定休日曜日 祝日休日フラグ 週起算曜日 週枠判定方式 インターバル下限分 自動で決まる集計項目 実労働時間 日次 時間外労働 平日深夜労働 休日労働 (法定) 休日労働 (法定外) 休日深夜労働 週次 時間外労働 勤務間 インターバル 休日深夜労働は「深夜」と「法定休日」の2つのルールが同時に立ったチャンク=割増率は合算済み(0.60)

線の色は、その項目を決めているルールの色です。ルールはすべて事業所の設定か雇用契約にあります。休日深夜労働は「深夜」と「法定休日」の2つのルールが同時に立った1分で、割増率は合わせて付きます。

表にすると次のとおりです。

項目どこで決まるか何を見て決めるか
実労働時間1分ごとの記録 → 日次働いていた1分の合計から、休憩・外出を引いたもの
日次時間外労働日次労働時間制ごとの「1日の枠」の当て方(変形労働時間制では所定10時間の日が時間外にならない)
平日深夜労働1分ごとの記録 → 日次事業所の設定:深夜の開始・終了時刻
休日労働(法定)1分ごとの記録 → 日次事業所の設定:法定休日の決め方
休日労働(法定外)1分ごとの記録 → 日次雇用契約:所定休日の曜日、祝日を休日とするか
休日深夜労働1分ごとの記録 → 日次休日と深夜が同時に当たった1分(割増率は合わせて付く)
週次時間外労働週次事業所の設定:週の起算曜日 + 労働時間制ごとの「1週の枠」の当て方
勤務間インターバル日次雇用契約:勤務と勤務のあいだに空ける下限の時間(前日の退勤から当日の出勤まで)
FLOW 01
月次締め

事業所の1か月を開く → 社員ごとの月次集計が並ぶ

ここから先は、イレギュラーな勤務を社員1人につき1パターン集めた「デモ事業所」の 2026年10月を実機で追います。 13人ぶんの打刻を取り込んだだけで、数字はひとつも手で直していません。

STEP 1

事業所の月を開く

労務担当

月を締める単位は事業所 × 対象年月です。集計の決まりごと(週の起算曜日・法定休日・深夜帯)も36協定の上限も事業所が持つので、月を閉じる主語も事業所になります。

社員ごとの月次集計を見る「社員ごとの月次集計」タブ

13人が1行ずつ並びます。氏名がそのままパターンの名前です。実労働・時間外・60時間超・深夜・法定休日・出勤日数・最大連勤・違反件数が、すべて打刻から出た値です。

月次締め › 社員ごとの月次集計
社員ごとの月次集計グリッド

D002(日跨ぎ)の深夜 132:00、D005(法休)の法定休日 16:00、D007(週残)の時間外 59:00、D012(超過)の60時間超 28:00、D013(運転)の違反 47件など、 パターンごとに違う場所の数字が立っていることが1画面で見えます。行末の参照アイコンから、その社員の月へ降ります。

FLOW 02
週へ、そして日と打刻へ降りる

社員の月から週を開く → 日次集計で元の打刻を確認できる

週40時間超の時間外と、週1日の法定休日が取れたかは、週でしか判定できません。月から日へ直接飛ぶと、この2つを見る場所がなくなるので、あいだに週の段があります。
そして週を開くと、日次集計の各行に元の打刻がそのまま付いています。「6:15 という実労働は、この6本の打刻から出た」が同じ行で読めます。

STEP 2

社員の月を開く

労務担当

D001 中抜 太郎(1日に2回出退勤する勤務)の 2026年10月を開きます。

月次集計の「週次集計」タブから、参照アイコンで週へ飛ぶ月次集計 › 週次集計

社員の月次集計を開くと、「週次集計」タブに10月にかかる週が並びます。行末の参照アイコンを押すと、その週の週次集計が開きます。
9/27 始まりの週も入っているのは、その週の後半(10/1〜10/3)が10月だからです。週をまたぐ数字が抜け落ちないよう、月をまたぐ週は両方の月から見えます。

月次集計 › 週次集計 — 行末の参照アイコンで週次集計へ
週次集計グリッド

週ごとに実労働・法定週枠(40h/44h)・週次時間外・法定休日の確保・最大連勤が出ます。

STEP 3

週を開く

労務担当

10/4(日)始まりの週を開きます。

週次集計を見る週次集計 › 週次集計情報

週の合計です。週次時間外(週40時間超)はこの段でしか出ない数字なので赤字にしています。

週次集計 — D001 2026/10/04 の週
週次集計の上段

日次集計と元の打刻を見る「日次集計」タブ

1日が1行です。右端の「打刻(出勤〜退勤)」に、その労働日に実際に打たれた打刻が時刻と種別のまま並びます。 D001 は 9:00 出勤 → 12:00 退勤 → 16:00 出勤 → 20:00 退勤。退勤から次の出勤までが4時間なので同じ労働日の中抜けと判定され、勤務回数 2・実労働 6:15(休憩45分を除く)が出ています。

週次集計 › 日次集計(打刻つき)
日次集計グリッドと元の打刻
CASES
イレギュラーの実例

同じ画面で、パターンごとの日を確かめる

同じデモ事業所の同じ週(10/4〜10/10)を、社員を替えて見ます。すべて日次集計の行をそのまま切り出したものです。

CASE 1

深夜0時を跨ぐ日跨ぎ就労

D002 日跨 花子 / 22:00 出勤 → 翌 07:00 退勤

日付をまたぐ4本の打刻が始業した日の1行に集まり、日跨ぎフラグが立ち、平日深夜 6:00 が出ています。翌日の行に食い込みません。

日次集計 — D002 10/05・10/06
日跨ぎの日次行
CASE 2

法定休日労働 + 休日深夜労働

D005 法休 三郎 / 日曜 20:00 出勤 → 翌 02:00 退勤

10/4(日)は法定休日です。法定休日 4:00 と休日深夜 2:00 が別々の合計として出ます。日曜24時を過ぎた2時間は平日の残業として翌日の扱いになります。

日次集計 — D005 10/04
法定休日労働の日次行
CASE 3

週40時間超の週次時間外労働

D007 週残 五郎 / 月〜土 9時間 × 6日

1日9時間なので日ごとの時間外は1時間ずつ(週で 6:00)。それを除いた48時間がなお法定の40時間を超えるぶんが、週次時間外 8:00 として週の段で立ちます。日ごとに見ているだけでは出てこない数字です。

月次集計 › 週次集計 — D007
週次時間外の週次行
CASE 4

勤務間インターバル不足

D008 短休 六子 / 遅番 23:00 退勤 → 翌 06:00 出勤

前日の退勤から当日の出勤までが7時間しかなく、雇用契約の下限11時間を割っています。インターバル 7:00 がその日の行に出て、法令チェックにも警告として残ります。

日次集計 — D008 10/05・10/06
インターバル不足の日次行
CASE 5

打刻の欠け(埋めない)

D010 欠落 八郎 / 10/07 の退勤がない

退勤の打刻がない日は、所定の終業時刻で埋めるようなことをしません。その日だけ「要確認」になり、前後の日は正常のまま集計されます。

日次集計 — D010 10/06〜10/08
打刻欠けの日次行
CASE 6

訂正の証跡

D011 訂正 九子 / 10/08 の退勤 13:30 を 18:00 へ訂正

誤った打刻 13:30 は消さずに無効にし、18:00 の退勤を「訂正」として足してあります。日次の行に見えるのは生きている 18:00 だけで、誰がいつ何を直したかは訂正の記録に残ります。

日次集計 — D011 10/08
訂正後の日次行
CASE 7

自動車運転者(改善基準告示)

D013 運転 士郎 / 運転開始・運転終了の打刻あり

運転者は出退勤に加えて運転の打刻を持ち、拘束 15:00・運転 10:00 が日ごとに出ます。拘束時間・連続運転・休息期間は改善基準告示の数値と照らし、違反として残ります(この月は47件)。

日次集計 — D013 10/05
運転者の日次行
CHECK
法令チェック

集計した結果を法令と照らし、根拠となる条文つきで残す

日・週・月の集計が終わると、そのまま36協定・連勤・勤務間インターバル・改善基準告示(自動車運転者)と照らし合わせます。 引っかかったものは「違反」「警告」として、実績値・基準値・根拠となる条文をそろえて1件ずつ残します。 集計と同じく自動で出るので、人が見落とす・見なかったことにする、ができません。

LIST

法令チェック一覧

労務担当

社員・対象日・違反の種類・重要度・実績値・基準値・根拠条文・内容が1行です。集計と同じく、打刻を入れた結果として自動で並びます。

違反と警告が、根拠となる条文つきで並ぶ集計 › 法令チェック一覧

運転者 D013 の改善基準告示(連続運転・2日平均・1日の拘束・休息期間)に、D004・D008 の勤務間インターバル不足(労働時間等設定改善法2条)が混ざって並びます。実績値と基準値が横に並ぶので、どれだけ超えたかがその場で分かります。

集計 › 法令チェック一覧
法令チェック一覧

違反だけに絞る集計 › 法令チェック一覧【違反のみ】

「連続運転時間が超過」は実績 300分に対し基準 240分、「運転時間の2日平均が超過」は 600分に対し 540分。何が・どれだけ・どの決まりに引っかかったかが、行を読むだけで分かります。

集計 › 法令チェック一覧【違反のみ】
法令チェック一覧(違反のみ)

月の一覧からも、日の一覧からも同じものが見える集計 › 月次集計一覧【36協定の限度超過】/日次集計一覧【要確認】

月次集計の一覧では違反件数・警告件数が社員ごとに立ち、36協定の限度を超えた社員だけを並べられます。日次集計の一覧では、退勤の打刻が欠けた D010 の 10/07 が「要確認」として残っています。

集計 › 月次集計一覧【36協定の限度超過】
月次集計一覧(36協定の限度超過)
集計 › 日次集計一覧【要確認】
日次集計一覧(要確認)

デモ事業所の10月に立ったのは、違反 49件(連続運転 27・運転2日平均 17・複数月平均80時間超 2・月100時間以上 1・月の拘束超過 1・打刻エラー未解消 1)と警告 77件(1日の拘束 27・インターバル不足 23・休息期間 22・月45時間超 3・連勤 2)。すべて打刻を入れただけで自動で立ったものです。